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白ワイン原料葡萄の2番目には少しためらいながらリースリング種を挙げることに致します。ためらいの理由はリースリング・ワインの消費量が我が国では決して多くはないからです。
「魚介料理」に辛口の白ワインと言う組み合わせはまったくその通りなので、これを原料種別の量で見ますと前回お話ししましたシャルドネ種が図抜けています。次いではソーヴィニオン・ブラン種であり、リースリング種はかなり離されてその他の白ワイン原料の一つと言ったところにあります。
この素晴らしい葡萄原料がこの位置に甘んじている理由は簡単に言ってしまいますと「ドイツのリースリング・ワインは甘い」と言うことが第一だと思います。これは葡萄の性格に由来するものではなく、その多くが「ほのかな甘口」から「かなりな甘口」に手をかけて仕上げてあるのです。
リースリングの素晴らしさと特徴は何よりもその香りにあり、それは高級リンゴそれも(最近あまり見かけなくなりましたが以前は高級リンゴの代表でした)デリシャス・リンゴの香りが第一の特徴です。それはまったく優雅であり、高貴とさえ言いたい位です。これは是非覚えておいて下さい。
順番が入れ替わりましたがワインの外観は薄い麦藁色から黄色まで、丁寧に透明感のある仕上げのものが多いのですが外観だけでリースリングを見分けるのはかなり難しいと思います。
味は見事に美しい酸味と絶妙にバランスしたほのかな甘味はその高貴な香りと相まって、そのまま飲みますとまさに天国的な気分に誘ってくれるのですが、食事と共にと言うワインの飲み方が定着してきました現在、この甘みは避けられても仕方がないと私も思います。
辛口に仕上げられたリースリングもフランスのアルザスに以前からありますがドイツ・リースリングの気品には今のところ遙かに達していないと感じざるを得ません。ワイン造りの歴史からも政治の歴史からも、その上アルザスが目指している(と想像される)ところからもこの差は当面は縮まらないのではないでしょうか。
ドイツはなぜこの素晴らしい葡萄を使ってシャルドネに対抗しうるような辛口白ワインを造らないのだろうか?私の不満や期待や祈りに応えてのことでは勿論ありませんが、15年ほど前からラインガウの有力な生産者のグループが「カルタ」ワインとして甘さを抑えた高級ワイン造りを始め、2000年にはどうやら今度こそドイツが本気で辛口に取り組んでくれる官民一体の体勢が出来たようです。輸入が本格化するのはまだ少々時間がかかりそうで、価格も十分にはこなれているとはいいにくいのですが日本でも既に入手は可能です。
法律で醗酵前の糖度を高く設定した高級ワインの肩書き規格であるカビネットやシュペートレーゼやアウスレーゼであってしかも辛口として「クラッシク」「セレクション」の表示がなされています。
リープフラウミルヒやツエラー・シュヴァルツエカッツで白ワインの楽しさを体験なさり、そしてその甘さ故に離れてしまわれた多くの方ワイン愛好家の方にあらためてドイツ・リースリングをお勧めしても良い時が来たと思っています。
タウナス山からライン川を見下ろす天国的な眺め、中世にさかのぼるヴェネディクト派からシトー派とつながる修道院ワインの歴史、完璧に手入れされた全てが真南を向いた畑、ガイゼンハイムの大学など世界最高のワインを生み出す条件の全てが整っています。
(写真はクロスター・エーバーバッハ修道院のワイン記念館)
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