10ソーヴィニオン・ブラン

ソーヴィニオン・ブラン種を白ワイン原料の3番目に挙げることにします。ソーヴィニオン・ブランはフランスのロワール川のやや上流一帯とボルドーがその故郷ですが今や世界中で栽培され、多くの成功作を生んでいる原料です。

色は薄い麦藁色、時に青みがかった麦藁色で粘りの少ないさらさらした感じなのですが、外観だけでこれを見分けることはやはり難しいと思われます。

香りは高く特徴的で、特にロワール・ワインは中華果実の「れいし」、ピーマン、アスパラガス、ある種のハーブの香りと言った植物性の香りに、微かな煙の香り(フリント香)が加わります。

味は爽やかできりりとシャープな辛口、複雑さや厚みは感じ取りにくいのですが品の良い酸味と僅かな渋味を備えています。この香と味で取り敢えず特徴を把握して下さい。

教科書にはロワール川の川魚との組み合わせが奨められることが多いのですが、魚介類でしたらなんであれ失敗することはありません。香りの強さからスパイスの利いた食べ物、例えば台湾料理、カレー風味、ニンニクと唐辛子のパスタなどにもよくマッチします。

一方この香りの個性を和らげ、味に円やかさを持たせる方向での成功作はカルフォルニア、ニュージーランド産に沢山あります。これはこれで十分に楽しく飲むことが出来、むしろこれらの方がソーヴィニオン・ブランを早く好きになって頂くには良いのかもしれません。ただ同じく3-4年熟成のシャルドネ、リースリング、ソーヴィニオン・ブランを並べてその個性を云々するときはやっぱり故郷のロワール・ワインになるのではないでしょうか。

原料葡萄の特徴と個性を先ずはとらえて頂きたい今はブレンド・ワインの話や産地の個性の話を意識的に後送りさせて頂いていますが、ソーヴィニオン・ブランのやや細身で薄手のタッチを補う形でボルドーではセミヨン種をブレンドして大変立派な注目すべきワインが出来ていますことを少しだけ付け加えておきましょう。

(写真はロワールでも中流域、ヴーヴレーの畑での選定作業風景で12月上旬)